社長はスーパーマンだが、ただの人間でもある
私はもともと経営者の妻という立場ですので、社長同士の冗談を耳にすることがあります。
たとえば、
「コンサルタントは経営に口を出すばっかりや。そんな言うんやったら自分で商売をやったらいい」
なんて話も聞きます(笑)
本当にそうですよね。
なぜ、コンサルタントは商売を始めないのでしょうか?
それには明確な理由があります。
コンサルタントは、社長のようにすごい人間ではないからです。
特に創業社長には敵いません。
社長はスーパーマンだ、と私は思っています。
経営に必要なこと
当たり前だと思われるかもしれませんが、事業をしていくには「事業機会」と「企業の強み」が必要です。
社長は、市場やお客さんなどの需要などを知っています。競合他社のことも把握していますし、業界独特の商習慣にも通じています。もちろん、事業を推進していけるだけの技術力や営業力、さらに、会社を運営できるだけの経験やノウハウも持っています。
一方、それだけの知識や運営力をコンサルタントは持っていないのです。
すべての力は、社長さんの中にあります。
多くのお客様に対してより多くの価値を提供し、対価を頂いて、事業を成長発展させる力を社長さんは持っているのです。
お世辞抜きで、社長業をしている人はすごい、と私は思います。
社長に負担がかかりすぎている
でも、社長だってただの人間です。ひとりで出来ることには限りがあります。
事業運営に関しては、従業員さんを雇って手伝ってもらえばいいです。しかし(特に小規模な会社では)経営者にしかできない仕事がわんさかあるはずです。
会社によって違いはあるでしょうが、新しい事業の構想、重要なお客様への営業活動、金融機関との交渉、働き方改革への対応や従業員への配慮、法規制への対応などは、社長にしかできないことが多いでしょう。もしかしたら製造現場などの技術面でも活躍している社長がいるかもしれませんね。
どれも重要で、どれも神経を使うことばかりです。考えることが多すぎますよね。何もかもを社長一人で背負い込むには、会社の経営は複雑過ぎます。誰かに補佐してほしいと感じている社長は多いはずです。
コンサルタントは、事業そのものを助けたり、儲け話を持ってくるわけではありません。社長の頭の中にある事柄や、事業の情報を整理するお手伝いをします。社長の頭の「外部処理装置」だと思って頂けるといいのではないでしょうか。
一番いいのは、社内外にそれぞれ補佐役がいること
一番いいのは、社内に頼れるNo.2がいて、そのうえでコンサルタントに頼れることだと考えます。
社内にNo.2(補佐役)がいるメリットは、きめ細やかな情報収集ができることです。数値面の情報はもちろんですが、社内にいるからこそ感じられる違和感があるはずです。
一方で、社外の補佐役のメリットは、客観的な目で企業を見つめられることです。コンサルタントは、補佐役に特化した仕事ですから社長やNo.2の方とは異なる考え方ができます。
2人の補佐役がいるくらいで会社の経営はちょうどいい、と考えます。
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