すごい中小企業の社長が考えていること

先日、株式会社ハンナの社長様の講演を聞きました。

(株)ハンナ様は奈良県奈良市の運送会社で、数々の認証・表彰を受けている優良企業です。152人の社員数に対して、1年で200名以上の採用の応募があったとのこと(数字がうろ覚えですみません)。そして経営理念や社風に合うか等の基準によって、最終的に20名弱までふるいにかけられたとのこと。すごいですよね。

社長は、下村由加里さんという女性です。同社はスローガンで「お客様の価値向上に貢献する熱血プロ集団」を掲げておられるのですが、下村社長はまさに 「熱血」を体現されていて、みなぎるパワーや迫力に圧倒されました。

経営は、当たり前のことをやればいい

同社では、知的資産経営や健康経営、女性や高齢者が働きやすい制度やイクボス宣言などの職場づくり、AI-OCRの導入、SDGsを取り入れた経営目標の設定など、精力的に経営革新に取り組んでおられます。

私は下村社長の迫力や実績を目の当たりにして「すごいな・・・」としか言えませんでした。自分に置き換えて考えてみれば、出来ていないことだらけだったからです。

しかし下村社長は、「私は当たり前のことを言っているだけ」と言い切ります。

コロナ禍やデジタル化、迫る人口減少の時代など激変する社会に対応し、成長発展をしていくためには、企業やそこで働く人も変わっていかねばなりません。

それに対して同社は積極的に行動を起こし、従業員を巻き込み、経営変革を実現している。ぐうの音も出ません。

すごい会社の社長が考えていること

どうしたら下村社長のようになれるのか、講演の後で質問してみました。

下村社長のお返事は単純明快でした。

正直であること

なんだそうです。

まずは、コントロール不能を受け入れる

経営は、思うように行かないことだらけだと思います。ばつの悪いことだってあるでしょう。特に、人間が関係することはコントロール不能なことも多いでしょう。

それらを「見ないふり」しても事実は変わりません。見ないふりをしている間に悪化することだってあるかもしれません。

これに対し、正直になってありのままを見つめ、状態を把握し、誰かに協力を仰ぐ。力を貸してもらう。建設的ですよね。
下村社長も「私も全然できてないです(笑)」と具体的な例を挙げながら仰っていました。

失敗や問題は悪いことではない。
そこから「より良く」なれるという意味で「やった!」と思えばいい。

大切なのは、会社や自分の「正直な状態」を受け入れ、事実を把握し、従業員に発信し、対応していくこと。

そういうメッセージを私は受け取りました。

下村社長様、貴重なお話をありがとうございました!

この記事を書いた人

林 めぐみ
林 めぐみ
中小企業診断士
経理・財務スキル検定 レベルA
日商簿記2級/基本情報技術者/FP2級

得意な業種:製造業・卸売業  得意なテーマ:経営全般・財務・IT

IT企業でのシステム運用を経て、小規模製造業の取締役を11年間経験。3代目後継者である夫のビジネスパートナーとして尽力し、経営企画からバックオフィスまで幅広い経験を積む。小さな会社でもできるIT活用や財務管理など、実践的なアドバイスが得意です。貴社の「明日の一手」=「あすのて」を導きます。

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