gBizID(GビズID)って取得したほうがいいの?
取引先の社長や、顧問税理士から
「gBizID(GビズID)は、取得しておいたほうがいいですよ」
と言われたけれど、
「使う予定がないから取得しなくてもいいか……」
なんて思っていませんか?
結論としては、
今のうちに申請しておくことをおすすめします。
理由は3つあります。
- GビズIDの発行には、時間がかかるから
- GビズIDは補助金のほか、様々な手続きに使えるから
- GビズIDは無料で、現在のところは有効期限がないから
GビズIDの発行には、時間がかかる
GビズID(正確には、GビズIDプライムアカウント)の発行には、最低2週間を見積もっておいたほうがいいでしょう。
専用サイトがあるためIDが即時発行されそうな雰囲気ですが、実は違います。申請用紙はインターネットからダウンロードするものの、その後の申請はオフラインで行う必要があるのです。
- 【1】まず、GビズIDプライムアカウントの申請には印鑑証明書が必要です。それだけで、数時間~数日かかることがありますよね。
- 【2】次に、申請書は郵送で送付する必要があります。ここで1日以上かかります。
- 【3】審査は、原則2週間以内に完了することになっています。しかし、申請が混み合っている場合等は、それ以上の日数がかかることもあります。
このように、GビズIDプライムアカウントは「欲しいときにパッと取れる」わけではないのです。
補助金の公募期間は、2週間~1か月程度しかないことがよくあります。
仮に、今からやろうとしている新事業や新たな取り組みが、補助金の要件に該当するとしましょう。そんなときに「GビズIDの発行に時間がかかって、補助金に応募したくてもできない」となってはもったいないです。
(なお、このような混乱が見込まれることから、第1回目の「事業再構築補助金」では、早期発行が可能な「暫定GビズID」が発行される対応が取られています。しかし他の補助金や、次回以降の公募ではどうなるか分かりません)
GビズIDは補助金のほか、様々な手続きに使える
GビズIDは、補助金に応募するときだけに使うわけではありません。
- 社会保険手続きの電子申請
- ミラサポplus(中小企業向け公的支援まとめサイト)の利用
- 経営力向上計画申請
- e-Gov(電子政府の総合窓口)の利用
などに必要となります。
そのなかでも、特にオススメなのが「ミラサポplus」です。
メール配信登録をしておくと、補助金や中小企業支援に関する情報が届きます。将来的に中小企業支援を受けてみたいのなら、登録しておいて損はありません。
GビズIDは無料で、現在のところ有効期限がない
GビズIDプライムアカウントの取得は、無料です。
そして、現在のところ有効期限がありません。(2021年4月時点)
ですから、必要なときに迅速に動けるように、GビズIDプライムアカウントをとりあえず取得しておくべきです。
まとめ
中小企業支援にも、IT化の波は押し寄せています。
コロナ禍が続くなか、印鑑廃止の後押しもあり、補助金や届け出が続々と電子申請に切り替わっていっています。
この波に乗り遅れないための最初の一歩として、GビズIDを取得してみませんか?
この記事を書いた人
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中小企業診断士
経理・財務スキル検定 レベルA
日商簿記2級/基本情報技術者/FP2級
得意な業種:製造業・卸売業 得意なテーマ:経営全般・財務・IT
IT企業でのシステム運用を経て、小規模製造業の取締役を11年間経験。3代目後継者である夫のビジネスパートナーとして尽力し、経営企画からバックオフィスまで幅広い経験を積む。小さな会社でもできるIT活用や財務管理など、実践的なアドバイスが得意です。貴社の「明日の一手」=「あすのて」を導きます。
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